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「失敗から学ぶ校正・校閲 私のやり方」聴講レポート

2018.5.9

ゴールデンウィークが終わり,立夏を過ぎて,夏の兆しを感じる今日このごろです。いかがお過ごしでしょうか。

先日,日ごろお世話になっている「出版ネッツ関西」の中倉香代氏が校正・校閲について,お話をされました。

たいへん興味深い内容でした。聴講レポートとしてまとめさせていただきました。

よろしければ,ご一読いただけますと幸いです。

■第12回関西校正勉強会 「失敗から学ぶ校正・校閲 私のやり方」

日時:4月27日(金) 19:00〜21:00
場所:ココプラザ(大阪市立青少年センター)会議室701号室
講師:中倉 香代 氏

講師の中倉香代さんは,製薬会社に一般事務で就職され,資材部に配属されました。資材部は医薬品の包装資材を作る部署で,添付文書,ケース,ラベルから段ボールケースに至るまでの校正をされました。その後,医薬品専門の広告代理店に勤務され,製薬メーカーの販促物制作に携わられます。

そのあとには,医療系出版社に勤務され,月刊誌の編集に携わられました。現在は,おもに雑誌,書籍などの編集,校正,校閲の仕事をされています。

中倉さんのお話のなかで,身につまされ,たいへん勉強になったことを二つ7まとめてみました。

一つは,編集・校正作業のなかの「転記作業」についてです。

中倉さんは

これらの心得や対応は,時間がないときには忘れてしまいがちですが,急いでいるときこそ,忘れてはいけないことだと痛感しました。

もう一つは,「校正ミスが出ないように心がけたのに,また間違えてしまった」ときの心構えについてです。

「体調が悪かった」「校正をしている環境がいつもと違い,調子が出なかった」という理由でミスが再発してしまうのは論外ですが,なぜ見落としたのか,わからず,「ついうっかり」としか言いようのないミスは,全力でやったうえでのことであれば,反省して,次につながるものだ,と言われます。

中倉さんは,かつての上司に,

「全力で向き合って出してしまったミスは,弱点として受け止め,反省すればいい。あとは,気持ちを切り替えて次につなげよう」

と言われたそうです。

ときには泣くに泣けないミスを出してしまうけれど,反省→対策→改善の繰り返ししかないのだ,と静かな口調で語られていました。

中倉さんの勉強会の話しぶりは,一貫して正直で,誠実なものでした。

ご自身のミスの事例を,ことこまかに提示される背景には,ミスを次に生かそうという姿勢があるからだと感じました。

想定外の校正ミスに対応するための方法論や心構えを教わった,たいへん貴重なお話でした。

中倉さんのお話のあと,出版ネッツのみなさんから提供されたミスや悪文の事例をもとに,興味深い議論や意見交換も行われました。

日ごろの校正に関する思いを共有できる2時間の勉強会は,あっという間でした。

今後は,「ことば+αの会」と名称を変えて,勉強会を開催されるようです。

●出版ネッツ関西「校正勉強会」
<<< http://netswest.org/news/xcafe/proof
(文責:名古屋本社・企画ソリューション部 伊藤隆)