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エディット通信(2020年立秋号)

■柿内尚文著『パン屋ではおにぎりを売れ』(かんき出版刊)を読んで

2020.8.7

今回は,柿内尚文著『パン屋ではおにぎりを売れ』を紹介させていただきます。サブタイトルが,「想像以上の答えが見つかる思考法」となっており,なにやら期待がふくらむタイトルで引きつけられます。

柿内さんは,読売広告社を経て,出版業界に転職。その後,ぶんか社,アスキーを経て,現在は株式会社アスコム取締役編集局長として活躍されています。

それらの答えを,親しみやすい語り口で解説されています。

柿内さんは,「考える」には「考えを広げる」と「考えを深める」の2種類があるのだと言われます。

  1. かけあわせ法
  2. 数珠つなぎ連想法
  3. ずらす法
  4. 脱2択
  5. まとめる法
  6. あったらいいな

の6つのルールを提示されています。

3の≪ずらす法≫では,作業服専門店「ワークマン」が人気になった理由について説明されます。ワークマンは,低価格高機能の作業服を,作業服としてではなく,「普通着」として購入したい客を新たなターゲットにしたところから,売り上げが伸びたのだといわれます。それは,ターゲットをずらしたことによる効用だと分析されています。われわれのたずさわる学習参考書においても,よく似たことが起こります。中学生向けの数学問題集は,中学生をターゲットにしたものとして制作されていますが,読者カードに,「(その中学生のおじいさんから)計算問題をたくさん解けて脳トレになった」という感想が書かれていたことを,出版社の編集者にうかがったことがあります。これは,作り手というより,使い手が《ずらした》例になるのでしょうが,身近に柿内さんがおっしゃる「考えを広げる」事例があることを確認することができました。

この書籍の面白いところは,読んで納得するだけでなく,読後に実践できるノウハウが盛り込まれていることです。たとえば,「実践! 思考ノートのつくり方」というコーナーがあります。

そのなかには,

など,すぐにできて,楽しくなるような工夫と提案がなされています。読んだ日から,考えることが楽しくなるような一冊です。

『パン屋ではおにぎりを売れ』の詳細は,
https://www.amazon.co.jp/dp/4761274999
をご覧ください。

(文責:名古屋本社・企画ソリューション部 伊藤隆)