編集プロダクション エディット|教材編集・資格書編集・一般書編集

第3章 編集者に求められる技術と知識

29.DTPと製版

出力依頼書はもれなく正確に!
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デジタルの世界は怖い。長い間編集稼業をしてきて,最近思う率直な感想だ。15年ほど前からワープロやパソコンを使って本を作ってきたが,嫌な思いやたくさんの失敗がある。原稿を作っている最中に突然コンピュータが動かなくなり,全部もう一度やり直したり,保存したつもりのファイルが見つからなかったり,データが変な文字に変わってしまったりしたことが何度あったことか。また,初校では正しかった文字が再校ではおかしくなったり,画面では正しくなっているのにプリントすると違った文字で出力されるとか,手で書けば簡単なことなのにパソコンで作ろうとするとたいへんな作業になったり,いまだによくわからないことも起こる。

データの変換の問題は製版フィルムを作る段階でよく発生する。最近は少なくなったが,MACのDTPソフトを使って組み付けしたデータをフィルムに出力するとき,文字が化けたり(正しい文字に変換されないこと),表やグラフの位置がずれたりした現象がよく起こった。フォントが合わなかったり,ソフトのバージョンや環境設定の違いが原因のようであるが,最後まで気を抜けないのがデジタル編集だ。

注:最近では,印刷製版はフィルムではなく,CTP(コンピュータ・to・プレート)が使われています。それでも製版トラブルの原理は変わりません。