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2017-08-23 第8回関西校正勉強会参加レポート

<勉強会テーマ>校正ソフトは使えるか?(確かめてみよう!)

主催:出版ネッツ関西校正勉強会
開催日時:8月23日(水)19時〜21時
開催場所:ココプラザ(大阪市立青少年センター)講義室405
参加人数:およそ25名

MS Word、Just Right! 6 Pro、Picassolほか複数校正支援ツールについて説明を受けた。各特徴のうち、特筆事項について下記Aにまとめる。続いてBに、現場で「使える」ソフトと感想を記す。配布資料 をご覧いただきたい。

A.校正支援ツールについて

MS Word(勉強会ではMac用ソフトを使用)
言わずと知れたツール。有料だがPCに入れてあることが多い。漢字レベルの学年設定も可能で、常用漢字表にない字を指摘するなど便利な点もあるが、「私たちは」を常用漢字表にない読みとして認識、助詞の重複を見逃すなど、やや不十分な点あり。
Just Right! 6 Pro
有料で47,000円するというだけあって、Wordよりも検出能力が概ね高いといえる。ただし、Wordが検出する常用漢字チェックが一部機能しない点もある。興味深いのは、「1980(昭和56)年」のような記述に対し、和暦の誤りを指摘できる点、住所チェックができる点など。PDFの読み込み・検索可能な点は便利。Wordへのソフト取り込み可能。
Tomarigi
無料のダウンロードソフト。「4人の客は五人に→4人の客は5人に」、「すこし→少し(漢字の意味を保持している副詞は漢字表記)」などWordがチェックしきれていない箇所も検出。全体の文体をみて「だから→したがって(話し言葉は避けるべき)」のようなアドバイスをくれる点が斬新。アップデートが現在されていない様子でその点がやや気になるが、校正検出でのカバー力の高さは無料ソフトの中で随一。
Picassol
講談社とNECの共同開発によるアプリケーション、使用料月額39,000円(勉強会では無料トライアル版を使用)。Windows用のみ。ネット接続下でないと使えない。1画面内で複数校正ツールが表示されていて便利。表記ゆれ比較もわかりやすい(例「わたし(2)/私(200)」カッコ内は検出数)。ただし、個別カスタマイズがあって完璧になるソフトといった印象。これさえ購入すればすべての不統一などを検出できるというわけではない。
Web「日本語文章校正をサポート 」とWeb「文章校正 」、プレスリリース校正ツール
テスト文章の校正結果がほぼ同様。Enno 含め、それぞれ結果提示に特徴をもち興味深いが、これらはWebサービスのため、インターネットに流れてもよい文章しか使用できない点が短所。
ATOK クラウドチェッカー
校正エンジンにJust Right採用のため利便性が高いが、有料であり、Webサービスである点からやや使いづらい。

B.最も「使える」ソフトは?

やはり、Tomarigiの、無料かつ検出能力が高い点が魅力。たとえば、こちらのソフトとMS Wordを併用して、最後に人間の目で素読み、というのが原稿チェックの精度を高めてくれそう。複数ソフトの比較説明を受けて、各ツールにそれぞれの特徴があることがわかった。ぜひ実際のツールを試してみていただきたい。

〜勉強会に参加しての感想〜

改めて、みなさんの編集への意識・意欲の高さがとても勉強になった。

出版業界動向について、たとえば学参なら、新しく導入される教育制度や機器に目を向けるということに気を付けている。けれども、日常業務で触れる「校正」自体をもっと簡単に行いやすくしよう! という視点が鈍くなっているかもしれない。先を見るだけでなく「今」手元を見ることも大事にしたい。

(文責:大阪オフィス 山本華奈子)