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エディット通信(2021年牡丹号)

■編集講座「凡人でもヒットを出せる企画術」を聴講して

2021.4.28

 2021年1月から始まったオンラインによるAJEC編集講座のLコース第2回を視聴しました。

 今回の講師は,自称「怨念系編集者」の大坂温子さん(朝日新聞出版・書籍編集部)でした。

 ≪「自己肯定感最底辺」の私に何が起きたのか≫≪ベストセラーが生まれる背景で何をしてきたのか≫を自問自答して考え出された企画術を,ユーモアを交え,わかりやすく教えていただきました。


 講師の大坂温子さんは,2012年より朝日新聞出版に入社され,『頭に来てもアホとは戦うな!』(シリーズ75万部),『天才はあきらめた』(15万部)など,多数のベストセラーを企画・編集されています。そんな大坂さんも,20代のころは3~5万部のヒットは出せても,10万部以上のヒットは出せず,30代になり,しばらくはヒットのない焦る日々を送られたそうです。

 今回は,34歳のときに担当してベストセラーを果たした『頭に来てもアホとは戦うな!』をはじめとして,今まで作られた書籍を具体化するための企画術をご紹介いただきました。

 今回の講座は,前半と後半に分けてお話されました。

 前半の企画術のお話のあと,中休みのときに,編集者としてのお薦め本4冊を紹介されました。

 大坂さんは『現代国語表記辞典』をとても気に入っていて,3冊購入し,家,実家,会社に常備されているとのことです。

 後半は,ベストセラーとなった『頭に来てもアホとは戦うな!』の売り伸ばし戦略の紹介でした。

 売り伸ばしをするためには,準備も大事だけれど,それ以上にスピード感が大事だと言われました。「可能性を感じたら,とにかくオファーをしよう!」という言葉に熱量を感じます。

 『頭に来てもアホとは戦うな!』は,テレビで紹介されたことも大ヒットの要因とのこと。取り上げられた番組のうち,唯一初めての売り込みをした『グッド!モーニング』の事例は興味深い内容でした。

 75万部を売るということは,並大抵の努力ではなしえないことです。著者,書店員,社内の人など,制作・販売にかかわるすべての人たちに気を配り,信頼関係をきちんと築き上げたゆえの実績ではないでしょうか。

 常に相手の立場に立って動かれる大坂さんは,気配りの人です。講座の進め方も,受講者が息切れしないように,前半と後半に分け,話の内容に集中できるように演出をされました。

 また,具体的な事例をもとに,成功体験だけでなく,失敗体験も包み隠さずに教えてくださいました。編集部内の先輩編集者やベストセラーを出した名物編集者の取材結果を鮮度豊かに報告してくださったことも,ひきつける演出でした。

講義のあと,チャット形式で多数の質問が寄せられ,視聴者の大坂 さんへの興味・関心がとても大きいことを実感しました。

大坂さんの記事のサイト
<<< 自称「怨念系編集者」の本がバカ売れする理由

https://toyokeizai.net/articles/-/274602

 今回もエディット・東京オフィスの塚本鈴夫が,この編集講座のレポートを作成しております。合わせてご覧いただければ幸いです。

http://www.edit-jp.com/report/2021-0422.html