エディット通信(2023神無月号)

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□東京オフィス移転のお知らせ
■ AJECオンライン9月編集講座「校正の進め方と校正記号」を聴講して

□東京オフィス移転のお知らせ

東京オフィスは、10月1日より新オフィスに移転いたしました。

【新住所】
〒162-0822
東京都新宿区下宮比町3-2
飯田橋スクエアビル6階A号室
※1階が郵便局になっております。

【電話番号】(変更ございません)
  03-5225-0981
【FAX番号】(変更ございません)
  03-3266-5072

飯田橋駅より徒歩3分程のところにあり、アクセスもさらに良くなりましたので、お近くにお越しの際にはぜひお気軽にお立ち寄りください。

GoogleMaps: https://maps.app.goo.gl/epw1kRJKNA2cfvNp7

 ●AJECオンライン9月編集講座●     
 ・テーマ: 校正の進め方と校正記号
 ・講  師:藤本隆(ふじもと・たかし)氏
          株式会社プランディット 編集事業部
 ・日  時:2023年9月28日 (木)
          18:00~19:30(90分)

 
毎年「校正」をテーマにした講座にはたくさんの方が聴講されると聞いておりましたが、今回も100名以上の方が聴講された人気の編集講座となりました。
いつものことながら、新入社員・中堅社員・ベテラン社員それぞれの立場で振り返りのできる、裾野の広い内容の講座でした。
私なりに3つの視点で、印象に残ったことをまとめました。
よろしければ、ご一読いただけますと幸いです。

藤本氏のお話をうかがって、印象に残ったことは、3点です。
1)校正には、品質向上の工程と、品質保証の工程が  あるのを認識すること。
2)校正記号は、組版オペレーターが迷わずに作業するためのルール。編集者は校正記号を正しく理解しておくこと。
3)校正のポイントとは、読者目線からでなく、チェック者目線であること。

1点目、品質向上と品質保証について藤本氏は、

「原稿執筆までの工程が、『品質向上の段階』。原稿整理・初校校正、再校校正など、校了までの編集工程は『品質保証の段階』。このすみ分けを明確にすることが肝要」

「品質向上のための作業が、初校校正、再校校正などのゲラ段階まで及ぶと、品質保証の工程が減ってしまうので、注意したい」

「品質保証のためのチェックとは、あくまで組版・レイアウト・内容の間違いを正すものだと認識したい」

と言われていました。

2点目は、校正記号を正しくインプットすることの重要性を説くものでした。
「JIS Z 8208:2007改訂 印刷校正記号一覧」の冒頭のまとめを今一度読んで、セルフチェックしてみると、思い込みを正す良いきっかけとなります。

私個人の経験と照らし合わせた場合、
「引き出し線は、原則として修正箇所の近くの余白に引き出す。引き出し線は、長く引き出さないほうがよい。」の箇所では、つい遠くに指示内容を書き込んでしまっている自分に反省を促すのでした。

また、「引き出し線は、原則として校正が終わった方向に引き出す。」のところでは、あまり考えずに余白に書き込んでしまっていたなと反省しました。

★「JIS Z 8208:2007改訂 印刷校正記号一覧」参照例
https://www.print.or.jp/printinghokkaido/no611/no611_16.html

校正記号のルールを守らないと、
・わかりづらい校正赤入れなので、修正に時間がかかってしまう
・あいまいな指示になると、オペレーターの手が止まってしまう
・雑な校正赤入れは、オペレーターのモチベーションを下げる
ことになり、内容・日程・制作費などに大きな歪みを生み出す原因となります。

見方を変えると、誰が見てもわかりやすく、迷うことのない修正指示ならば、ハイスピード・ハイクオリティーの仕上がりになるかもしれないですし、オペレーターのモチベーションアップにつながるかもしれません。

3点目では、校正は「『読者の目』から『チェック者の目』へ」として、『チェック者としての目』がどのようなものかを教えていただきました。

私は、編集者として外部の校正者に依頼するとき、
『チェック者としての目』がどんなものかが分かれば、《どんなことに注意して依頼したらよいのか?》が分かるのではないかと思いながら、聴きました。

大切なのは、仕事に応じて以下のポイントが変動し、優先順位の在り方が変動するのを認識することだと考えました。

藤本氏があげられた「校正のポイント」は、
・一文字一文字を意味でなく形で見ること
・複数で見ること
・視点を変えて見ること
・見落としやすいポイント・パターンを知って、自分の仕事に当てはめるみること
・間違っていると思って見ること
・チェックシートの活用をすること
でした。

たとえば4点目のことは、《見落としやすいポイント・パターン》を、日々の校正業務で気づいた《見落としたこと・トラブルになったこと》と照らし合わせ、同様の事態に陥らないための改善策を考え、認識しておくことだと考えました。
また、《見落としやすいポイント・パターン》を、関わる社内・社外のメンバーに共有することが、よい書籍を仕上げる意味でも、編集者として大切な力になるのではないかと考えました。

講座の最後に、ChatGPT4で校正した結果の紹介がありました。
「あなたは校正者として原稿をチェックします。次の文章の間違いや不自然な点を指摘してください。」という問いかけののち、校正して欲しい文章を貼りつけて、問いかけられました。
そうすると、結構な精度で、校正ミスの指摘をしてくれることを具体例で紹介していただきました。

時代が変わっても、変わらないこと、時代とともに変わっていくこと、それぞれに対応できる編集者でありたいと考えさせられた90分の講座でした。

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今回もエディット・東京オフィスの塚本鈴夫が、この編集講座のレポートを作成しております。
合わせてご覧いただければ幸いです。
https://www.edit-jp.com/wp/report/20230928/

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■エディットのお薦め記事
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●ChatGPTに文章校正、スペルチェックをお願い
 https://igawa.co/memos/chatgpt

●Chat GPTを使用して校正・編集を効率化する5つの方法
 https://blog.cloudseed.co.jp/2023/09/19/chatgpt-check/

●「チャットGPT」に校閲者は駆逐されるのか?
 https://ameblo.jp/kouyanoheya/entry-12800110493.html

●DX化に役立つツール15選
 https://www.kbb-id.co.jp/social/dx-tool/

●Windowsのペイントが使いにくい、でもPhotoshopを使うほどではない…
 そんな方への無料ソフトPaint.netをおすすめ
 https://forest.watch.impress.co.jp/library/software/paintdotnet/

●ChatGPT有料会員向けの画像生成AIがバージョンアップ。10月から提供

https://gigazine.net/news/20230921-openai-dall-e-3-announced/

●Bluetoothの無線イヤホンマイクが1990円
 https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2309/20/news171.html

●Adobeの生成AI「Firefly」商用利用が可能になりま
 した。
 https://www.itmedia.co.jp/pcuser/articles/2309/13/news206.html

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