エディット通信(2023年師走号)

エディット通信 2023師走号

■ AJECオンライン11月編集講座「生成AIと編集者のこれから」を聴講して
□エディット 年末年始の休業日について
□エディット東京オフィス移転のお知らせ

皆さまへ

いつもたいへんお世話になっています。
エディットのメルマガ「エディット通信」(2023年師走号)をお送りします。

●AJECオンライン11月編集講座●
・テーマ:「生成AIと編集者のこれから」
・講師:藤本 隆(ふじもと たかし)氏
          (プランディット 編集事業部 編集長)
・日時:2023年11月30日(木)18:00~19:30(90分)

今回は、毎日のように話題にのぼる生成AIについて、編集者の視点で藤本隆氏が語られた貴重な講座でした。

ChatGPTから適切な答えを導き出すには、その質問(プロンプト)が重要であることはわかっているのですが、「執筆者に依頼するつもりでプロンプトを作成してはどうでしょうか」というお話に、ハッとさせられました。
「みなさんのような編集者が、実はプロンプトを得意とする立場なのではないか」というコメントに勇気づけられて、この講座を振り返り、生成AIをもっと積極的に使用してみようと思いました。

今回も、講座を聴講して心を動かされたことをまとめてみました。
よろしければ、ご一読いただけますと幸いです。



生成AIを利用して、アイデアを出したり、文章を紡いだり、まとめたりするなど、各種のことが可能になってきました。

藤本さんの今回の講座では
・ChatGPTなどの生成AIのメカニズムと特性
・編集者の生成AI活用術
を中心に語られました。

私は、生成AIのハルシネーション(虚言現象:間違ったことを流暢に語ること)が起こる理由を面白く学ぶことができました。

数学の簡単な問題(例えば一次方程式)を作らせても、答えに間違いがあるときがあります。
その背景を理解しておくと、今後生成AIに向き合うときのヒントになります。

プロンプトで、数学の問題と解答を作らせます。
簡単にたくさんの問題を作ることはできますが、10問作ったら、1、2問は答えが間違っています。

従来のプログラムベースのコンピュータだったら、計算間違いをすることはありえません。
なぜ、生成AIはときどき答えを誤ってしまうのでしょうか。

それは、その問題に対する解答のパラメータを、大言語モデル(LLM)から引っ張っているからです。
類題をたくさん作ると、それに対する解答のなかには、誤った解答を引っ張ってきたりします。
そして、その内容を検算しないので、誤ったまま提示することになります。

生成される工程を理解し、人間がその結果を補完するようにチェックをすること。
このことは、執筆者に原稿依頼をし、脱稿原稿がニュアンスの違うものだったとしても、執筆者の得手不得手を理解して、受け止めることと似ているのではないでしょうか。

ChatGPTが嘘つきみたいに流暢に話してしまう背景には、ChatGPT4には、100兆ものパラメータがあることに関係するようです。
「この言葉がきたら、この言葉が次に来るのでは?」
というパターンを大量に持っているので、正しい文章として間違ったことを流暢に言ってしまう現象が起こるわけです。

・生成AIは、結果的に間違えたことを言ってしまうこと。
・特に情報量が少ないことを聞いたときや、プログラムベースのコンピュータが得意な計算関係を質問したときにハルシネーションが起こること。

これらのことをよく理解しておきたいと思いました。
また、十分なパラメータのない質問への回答にも、文法的には正しい文章であっても、ハルシネーションが起こる具体例も教えていただきました。

藤本さんが「ChatGPTの特性」として挙げられた3つのポイント
1)解析しやすい質問文がよい回答の鍵
  →質問文が解析できないと回答の正確性が大きく下 がる
2)制御項目以外は特定情報を参照していない
  →あくまでLLM(大言語モデル)から語のつながりを推定して生成している
3)生成結果の検証や検算はしていない
  →事実としての正誤検証は生成ロジックに入っていない
は、大いに参考になります。

今後ますます利用・活用の場面が増えてくる生成AI。
自分の部下のように、生成AIと向き合うコツを聞くことのできた90分の講義でした。

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今回もエディット・東京オフィスの塚本鈴夫が、この編集講座のレポートを作成しております。
合わせてご覧いただければ幸いです。
https://www.edit-jp.com/report/20231130/

□エディット 年末年始の休業日について

12月29日(金)~1月4日(木)まで、年末年始のお休みをいただきます。
その間、お仕事に関するやり取りが必要な場合には、各担当に事前にご連絡をいただき、ご調整いただけますとたいへん助かります。

□エディット東京オフィス移転のお知らせ

エディット東京オフィスは、10月2日より新オフィスに移転いたしました。
【新住所】
〒162-0822東京都新宿区下宮比町3-2
飯田橋スクエアビル6階A号室
https://edit-jp.com/t_map.html
※1階が郵便局になっております。
【電話番号】03-5225-0981(変更ございません)
【FAX番号】03-3266-5072(変更ございません)
飯田橋駅より徒歩3分ほどのところにあり、アクセスもさらに良くなりますので、お近くにお越しの際には是非お気軽にお立ち寄りください。

■エディットのお薦め記事

★生成AIを使いこなすコツは指示の出し方。書き方ひとつで最適な回答が引き出せるプロンプト作成術
 https://www.softbank.jp/sbnews/entry/20231212_02
★効果的なフレーズを組み合わせよう
 https://prompt.quel.jp/phrase.php
★ChatGPTの新しいサービス,GPTsの事例
①中学生が自分のノートをアップロードするとテスト対策問題を作ってくれる「未来問」
 https://x.com/yuno_miyako2/status/1724330360425816568
②俺のChatGPTこと「GPTs」で最高の英語教師を作り込んだ。題して「冴子先生強化計画」
 https://weekly.ascii.jp/elem/000/004/172/4172275/
★「超アナログ・労働集約型」な牛乳屋のデジタル化「ITリテラシーなんか存在しない」環境に元コンサ
 ルタント社長が挑む
 https://www.itmedia.co.jp/news/articles/2312/07/news053.html
★サム・アルトマンの「OpenAI」はどのように生まれ、進化し、この先どこへ向かうのか?
 https://gendai.media/articles/-/120050



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