エディット通信(2019年霜降号)
■AJEC(日本編集制作協会)第5回編集教室「校正の基礎とIT時代の校正力」聴講レポート
2019.10.30
新聞校閲記者の,校正・校閲の具体的例を多数,興味深くお話いただきました。また,後半は新聞校正の実技を体験することができました。
講演内容と実技体験について,簡単にまとめさせていただきました。ご一読いただけますと幸いです。
■AJEC(日本編集制作協会)第5回編集教室「校正の基礎とIT時代の校正力」
講師:毎日新聞/校閲記者 松風美香氏
日時:2019年10月24日(木)18時30分~20時00分
会場:DNP左内町ビル101号
今回の編集教室も,100名近くの多数が参加される人気の編集講座でした。講師の松風美香氏からは,とても丁寧なレジメが配られ,わくわくする内容でした。
松風氏のお話から,編集者として今後の校正に活きる内容を,いくつか箇条書きにさせていただきます。◎校閲記者の相棒『赤本(毎日新聞用語集)』は必携→「用字用語のきまり」「誤りやすい表現」「気を付けたい言葉」などの拠り所となる。→表記の統一は,読者の読みにくさを解消するため。
▼『毎日新聞用語集』について,詳しくは…
http://mainichibooks.com/books/mainichi-ebooks/post-62.html
◎時間がないときの校正・校閲はどうするか→固有名詞,数字,差別表現に絞って,優先順位の高いところからチェックを進める。◎大事にしたいこと→校閲記者は,「最後の記者」で「最初の読者」であることを意識する。→読者の紙面への信頼を守ること。
後半,新聞校正の実技体験用の校正紙が配られました。「大刷り校閲」という原寸大に組まれたゲラを確認する体験ができました。15分ほど,大刷りに集中して,ミスを探すというものです。
校正終了後,「解答」が配られ,ミスの内容を確認しましたが,短時間でよくもこんなに緻密に,校正・校閲をされるものだと圧倒されました。
受講者が「解答」の確認を終了したころ,松風さんから,
「ミスの解答以外に,ミスを見つけられませんでしたか?」
と問いかけられました。
校正者がいつも心に抱えている責任感からくる言葉であったと感じました。
最後に松風氏への受講者からの質問のなかに,
「どうしたら校正力がつきますか?」
という質問がありました。
松風さんは,少し考えて悩みながら,
「普段使っている言葉でわからないと思った言葉は,辞書で丁寧に調べるクセをつけています。そして,誤りやすい言葉の知識を日ごろから蓄えています。」
と言われていました。
松風氏の,実直で責任感のあるお話は,いま一度校正について考え直すきっかけとなりました。
(文責:名古屋本社・企画ソリューション部 伊藤隆)









