エディット通信(2024年雨水号)

エディット通信 雨水号

〇新学期塾教材展 セミナーレポート(その②)
〇「編集プロダクションフェア2024」に出展します。

皆さまへ

いつもお世話になっております。
エディットのメルマガ「エディット通信」(2024年雨水号)をお送りします。



1月は、全国で塾教材展が開催されていました。
私は、東京、名古屋、岐阜の展示会に出向いて、いま塾教材として求められていること、塾経営の悩みなどを垣間見ることができました。
展示会では、教育セミナーが併催されることが多く、その内容は、塾経営者向けではありましたが、教材制作編集プロダクションにも有益なものでした。

複数の教育セミナーを聴講しましたので、前回に引き続き、ご紹介できればと思います。
今回は、学悠出版様の展示会で開催されたセミナーの聴講レポートをお届けします。

★学悠出版様 新学期塾教材展 セミナー★
●テーマ 小学校から始める中学英語に向けての学習指導 「小学英語」と「中1の壁」
●場所 名古屋国際会議場 2号館1階
●日時 令和6年1月30日(火)10時30分~12時
●講師 上野 伸二 様 (株式会社エデュケーショナルネットワーク R&Dセンター チーフアナリスト)

エデュケーショナルネットワークの上野伸二氏の講義は、塾経営の方、塾講師の方に向けた示唆に富んだ内容でした。
ことに英語教育が激変するなかで、塾への集客にどう結び付けるのかを、豊富なデータと緻密な分析をもとに話されました。
冒頭で、多数のデータから、中1・1学期の英語・定期テストが、2022年度より如実に難化している実態を報告されました。

難化した定期テストの実態として、上野氏は3点挙げられました。

1)単語や語句を書くのがタイヘン!
2)文法問題に慣れるのがタイヘン!
3)自分で自由に英文を書くのがタイヘン!

としています。

1)の実態として、ある生徒の1学期・期末テストの答案用紙を見るとよくわかりました。
たとえば、「clean」を「cleen」、「apple」を「applle」、「Monday」を「Manday」と誤っていました。

たしかにスペルミスではありますが、ここまで書けたことをねぎらいたくなる惜しいミスです。
白紙回答の生徒に比べれば、理解度に大きな開きがあるのですが、白紙回答と同様に0点になります。

その生徒の点数は、その大問18点中、7点でした。
心配になるのは、この生徒がせっかく良いところまで理解・到達しているのに、得点率が低いことにより、自信を失わないかということです。
塾からのアドバイスやフォローが必要ではないか、と言われていました。

2)文法問題については、1学期・期末テストでは、教科書の難化に合わせて、中1の1学期から「文の書きかえ」問題が出題されることに注目されました。
このような問題に対応するには、慣れることが大事なので、塾において、書きかえ形式の問題をたくさん解かせることを勧められていました。

3)自由作文について
小学英語では、「話すこと」を通して表現を学び続けてきましたが、中1の定期テストでは、【思考力・表現力】を問う出題として、「書くこと」を求める学校が増えています。
英語学習のモチベーションアップのために、自己PRに必要な英単語を書けるように指導することも重要だと言われていました。

「中学・定期テスト」「高校入試」「高校・定期テスト」「大学入試」それぞれで、英語のあらゆる力がより高度に求められています。
文科省は次期教育振興基本計画(23~27年度)で、中3生は英検3級相当以上、高3生は英検準2級相当以上の生徒の割合を、それぞれ「6割以上」にするとしています。

中3生のCEFR A1(英検3級レベル)の割合について、令和4年度「英語教育実施状況調査」の資料を提示されて、驚きました。
その資料からは、学校、市町村、都道府県の間で、【英語力の格差】が生まれていることが示されていました。

中3生の、CEFR
A1(英検3級レベル)相当以上を取得した生徒、相応の英語力を有すると思われる生徒の割合は、全国平均で、49.2パーセント(令和4年度)でした。
エディット本社のある愛知県の平均値は、35.2パーセントで、名古屋市は、37.7パーセントでした。
どうして、ここまで低いのか不思議なくらいですが、見方を変えると、「CEFR A1レベル相当」の英語力を身につけるための対策を打ち出すことが、集客のカギにつながるとも受け取れます。

今回は、中学1年1学期・期末テストの難化の実態について、また、中3生のCEFR A1(英検3級レベル)の割合の実態について、ご紹介いたしました。
英語学習は以前からも重要視されてきましたが、今後さらに高度な能力が求められることを受けて、生徒の困っていることを解決することが学習塾の集客のカギになることを実感しました。

「第7回/編集プロダクションフェア2024」に出展します

3月21日(木)に日本編集制作協会(AJEC)主催・全国メディア制作連盟(MEPRO)共催の『第7回 編集プロダクションフェア2024』が開催されます。
「編集プロダクションフェア」は、編集の仕事を外部委託したい出版社、印刷会社、企業、団体様へ、編集プロダクションをもっと理解していただくためのイベントです。

エディットも、最近の実績作品を展示させていただき、仕事内容の紹介やお仕事のご相談をさせていただきます。
入場無料のイベントとなっておりますので、お気軽にお越しください。
皆様のご来場をお待ちしています。
https://www.edit-jp.com/

概要---
「第7回/編集プロダクションフェア2024」
日時:2024年3月21日(木)14:00~18:00
会場:日本出版クラブホール・会議室
東京都千代田区神田神保町1-32
アクセス:GoogleMaps <https://maps.app.goo.gl/7aJzKYG2THRW5WFB8>

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■エディットのお薦め記事

●出版界の怪現象「50歳からの」と題名をうたった本が続々…読書案内や精神論、旅案内も
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https://www.morisawa.co.jp/about/news/10088
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完全自動翻訳まであと一歩ですね。未来がやってきます。
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https://logmi.jp/business/articles/329990
パートさんが9割の会社で働き方改革。休む時の連絡禁止などなかなかユニークです。
●早稲田大学・入山教授「“ゼロイチ”なんてウソだ」
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00097/122000002/
イノベーションはゼロからは生まれない,など読みごたえのある記事です。
●「Bluesky」で本人認証をする方法、Twitterと違って無料&自分で全部可能
https://gigazine.net/news/20230421-bluesky-handle-domain-name/
SNS「Bluesky」が誰でも使えるようになりました。Xからの乗り換えが多いようです。

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